Thursday, April 29, 2010

琴爪入れ 朝顔

夏の花、朝顔の琴爪入れを作りました。
I made a morning glory chirimen craft bag. This flower reminds me of summer days in the childhood.


朝顔には色んな色の種類があります。赤紫、紺、ピンク、ストライプ模様等々。その中でも小さい時に好きだった薄い水色の朝顔を作ってみました。本物の朝顔はとても薄い花弁ですが、この琴爪入れの朝顔はふっくらして、とても優美なカーブを描いています。花がとてもシンプルなので葉っぱは柄物で作ってみました。紐先の蕾がなかなか難しかったです。
It has lots of color variations: dark purple, navy, pale pink, color stripes, and much more. Among them, I chose pale baby blue which I used to like when I was a child. Real morning glory has very thin flower petal but this craft bag is somewhat plump and that helps it look more elegant with its graceful curves. Since the flower itself looks very simple, I used chirimen with patterns for the leaf. It was quite difficult to make the bud on the tip of the drawstrings.


セバスチャンは元気です。
By the way, my rabbit, Sebastian, is fine.

Wednesday, April 28, 2010

琴爪入れ 百合

満足のいく白の縮緬が手に入ったら是非作ってみたかったもの、それが百合の琴爪入れです。
It was my dream for a long time to make this Lily chirimen bag once I obtain good white chirimen fabric.


とても写実的で縮緬で出来てるとは思えない構造の百合の袋です。琴爪入れの種類としては、作るのにかなりの技術が必要になると思われたので、これまで基礎的な琴爪入れからコツコツと勉強も兼ねて実践で作ってきて、やっと挑戦することになったのです。
It has very realistic beauty and its structure was beyond my imagination. This is a kind of craft art that is very difficult to make and needs good sewing experiences and techniques, so I have been making all sorts of chirimen bags from the basics as a training. Now my turn had come, to challenge this Lily bag.


花弁の後ろにあるこの筋も、緑色のリリヤンに白い縮緬を巻いたものなのですが、これがあるのとないのとではリアルな仕上がりに雲泥の差が出ます。これを付けるのもかなりの手間になるのですが、こういう細かいところまで再現しようと考えついた作者は本当に偉大だと思います。
The lines on the back of the petals, that is green lily yarns wrapped with white chirimen, make a great difference between one with it and without it. It does take time to add these lines for sure, but I think the one who came up with this fine details deserves all our respect.

Monday, April 26, 2010

琴爪入れ シロツメクサ

ちょっと前に完成したシロツメクサの琴爪入れを紹介します。
I'd like to introduce Japanese crepe cloth craft bag "White clover", which was finished a while ago.


以前アカツメクサの方は作りました。このお人形の頭につけているものです。この時にはまだ縮緬を持っておらず、手元にあったピンクのコットンでなんとか作り上げました。
I made red clover bag long time ago. You can see it on the doll's head. At that time, I didn't have chirimen cloth (Japanese crepe cloth) so I had to use pink cotton broad instead.


縮緬の漂白が上手に出来るようになって、自分でも気に入った白が作り出せるようになり、待ってました!とばかりにシロツメクサの制作に乗り出しました。蛍光塗料のような真っ白白ではなく、抑え気味な控え気味なソフトな白です。
I was soooo excited because I learned how to bleach my old chirimen cloth pretty good and now I can make white clover and other white flowers using this soft white chirimen, not like neon paint bright bright white.


花の部分は外から中心になるほどに薄い緑から白に変化していく様にしたかったのですが、こうして2色を使うのではなく、花弁の1つ1つをグラデーションに染色した方が雰囲気があって良かったかもしれません。まだグラデーション染色の技術がない私にはこれが限界です。袋にはクローバーの葉っぱも蕾もついています。
I wanted to make the flower color gradually changed from pale green to white as it goes to the center of the flower. In order to make it, I'd have better done using chirimen which was dyed nice gradation of pale green and white for each petal, not using 2 colors like I did. But this is the best I could do at the moment, with my fabric dye skills. This white clover bag has three-leaf clover and two buds on the tip of the drawstrings.

Saturday, April 24, 2010

豆市松人形 観察

次の琴爪入れにもう着手しているのですが、今日は豆市松人形の修理の経過を紹介します。ちょっと画像が多く長くなります。
I've already started working on next Japanese crape cloth craft bag (a.k.a chirimenzaiku - kototsumeire) but I'd like to write about what is going on with the repair of my tiny ichimatsu dolls today. It might be a long diary with quite many pictures.


人形は胡粉を全てはがし、造形を粘土で補修しますので、まずは着物を脱がせてどういう状態になっているか確認しつつ、出来るだけ元に近い状態に戻せるように覚えておかないといけません。着物を脱がすと胴紙を巻いたのが見えてきました。
I am planning to sand off all the gofun on the face and body and then repair with stone clay as much as possible. So, I need to examine how they are made and composed, and need to know how bad the damage is. I also need to remember how their body parts are built together so that I can repair them to the closest state to the original. After I took off their obi and kimono, I saw naked dolls with the old Japanese paper wrapped around their bodies.


状態の良い方の人形(右京ちゃんと呼んでいます)でさえ、着物の下はこんな状態。首の付け根に大きな穴が開いています。虫食いか、それとも劣化か?
I knew one of them has obvious damage on its face but even this relatively-good-condition one (I call her Ukyo-chan) is this bad under her kimono. There is a huge hole between neck and shoulder. Is it worm-eaten or decay?


胴紙をはがすと、人形の胴体と足を繋げていた古い和紙が今にもはがれ落ちそうなのが見えました。普段見えないところが見えるのは面白いです。
When I took off the paper around the body, I saw another paper, which connects doll's body and legs, looks like it is going to be torn off. It is very interesting to see places you can't usually see.


2体とも着物を脱がせた状態。左:胴紙無し、右:胴紙有り。
Both of them without kimono. Left: without body paper. Right: with body paper.


状態が悪い方の子(左京くん)は胴体は酷い損傷もなく綺麗でしたが、足先指先が悲しい状態で、胡粉ははがれおち、中の木の粉が露出しています。
The other one (I call him Sakyo-kun) with huge damage on his face was in surprisingly good body condition (considering his face damage). However, his toe and fingers were partially missing and exposing base materials.


両方とも胴紙無しの状態で。こうして見ると、向かって左側は女の子、右側は男の子に見えなくもありませんよね???髪の毛の有無に関わらず。
Without body papers. Don't you think the left one (Ukyo-chan) looks like a girl and the right one (Sakyo-kun) looks like a boy??? Regardless of the presence of hair.


そこで修理の順番を待っててね。
Please wait for your turn to be repaired.

Friday, April 23, 2010

琴爪入れ 紫陽花 完成

やっと紫陽花が完成しました。
The hydrangea bag I was making is finally completed.


花の色は濃いブルーグレイ、水色、薄いグリーンの3色です。紐先の丸はつぼみっぽく青と薄いグリーンにしてみました。
It consists of three flower colors: dark blue-gray, pale blue-gray, and very pale green. The balls on the tip of the drawstrings are dark blue-gray and pale green like hydrangea buds.


紐をきゅっと引き絞って袋を閉じると、袋全体がとても綺麗な球状になるのが気に入っています。
I really like the sphere shape of the bag when those drawstrings are pulled to close the bag.

Thursday, April 22, 2010

琴爪入れ 紫陽花 制作途中4

紫陽花の琴爪入れの仕上げをしました。
I did some finishing touches for chirimensaiku "hydrangea bag" today.


内袋は水色のコットンで作りました。
Inner bag is made of pale blue cotton.


口べり布をつけて紐を通しました。
The pockets for drawstrings made and two cords went through these pockets.


葉っぱも2枚作りました。葉脈はアウトラインステッチで。刺繍は少し苦手です。
I made two leaves, that will go with hydrangea. Then embroider the veins of the leaves, which is not my favorite procedure all the time.

Wednesday, April 21, 2010

琴爪入れ 紫陽花 制作途中3

じわじわと紫陽花が完成に近づいています。
Hydrangea bag is approaching to its completion little by little.


本には花は最低で35個必要、という説明を載せていましたが、やはり35個だと隙間が目立って気になります。
Japanese crepe cloth craft book says this hydrangea bag needs at least 35 flowers. I need more than 35, indeed. I don't like these empty spaces.


全部でだいたい40個か41個でしょうか。これ以上はキリがないのでこのくらいで増やすのを止めておきます。次は葉っぱと仕上げです。
So I made about 40~41 flowers and it looks better now. It is endless to put flowers on those empty spaces. Next step is making leaves and giving it finishing touches.

Sunday, April 18, 2010

琴爪入れ 紫陽花 制作途中2


紫陽花を作っているのですが、ただいま萼を作っては土台袋に縫い付けています。15個終わったところ。最低で35個必要なので、まだまだ先は長いです。

Friday, April 16, 2010

琴爪入れ 紫陽花 制作途中1

今制作途中の画像です。

花弁だけで280枚以上必要なのです。


休憩に薔薇の黒茶を飲んでいます。薔薇の花びらが入っていて、とても優しい柔らかい香りが黒茶に合います。


色もとても綺麗です。

Wednesday, April 14, 2010

豆市松人形

ちょっと前にオークションで入手した豆市松人形の修理についてです。


昭和初期くらいの双子です。とても小さいです。1体は顔の胡粉がはがれかけています。性別は不明ですが、着物は女の子のものっぽいです。片方の帯が腰で結ばれていますが、これは一度誰かが帯をはずして、また結び直した時にこの高さになったようです。元はちゃんとウエストで結ばれていました。


右側にいたので「右京ちゃん」と名付けました。この子は比較的状態が良かったです。


右京ちゃんの手。小さいですが、とても綺麗に作られています。欠けもありません。


右京ちゃんの足です。綺麗な状態で欠けがありませんでした。胴紙には「Made in Japan」とスタンプが押してありました。


こちらは左側にいたので「左京くん」。可哀想な状態です。顔の胡粉はひび割れはがれそう。手足の先も欠けていました。顔のヒビには前の持ち主が目立たなくなるように、黄色い粉(ファンデーションか?)をつけていました。左京くんは男の子っぽい感じがします。元は髪の毛があったと思われますが、見事にツルツルになっております。

左京くんの方の状態があまりによろしくないので修理をすることに決めたのですが、よく見ると右京ちゃんの耳もなかったりしますし、片方だけが綺麗な状態というのもおかしいので、思い切って2体とも修理することにしました。胡粉の塗り直しではなくて、造形も少し直したいので、修理というよりも、ほぼ作り直しになります。ちょこちょこ手を入れていますが、面白い発見も多く、楽しんでいます。

Monday, April 12, 2010

縮緬細工 ミニ犬張り子

今日は琴爪入れではない縮緬細工の紹介です。


以前から作ってみたかったミニ犬張り子です。つり草飾りにぶら下げられるサイズなのでとても小さいですが、結構凝っていますし、あるべきパーツも全てある優れものです。


小さくてもちゃんと背の上には飾り布がかかってますし、立派な首輪には3つも鈴がついてます。このせいか、前方に重心がかかり、コテッと顔から床に突っ込んでしまうことも。


以前作った普通サイズ(これが普通サイズかどうか分かりませんが)の犬張り子と並べてみると、こんなにも大きさが違います。ズラーッとサイズの違う子達を作って並べるのも楽しそうです。


チャーミーが乗るとぴったり。

Sunday, April 11, 2010

琴爪入れ 牡丹・山茶花

今回作っている琴爪入れは全部で55個になる予定です。そろそろ後半戦、残った琴爪入れ達は難易度の高いものや作るのに時間のかかるものばかりです。


牡丹です。今迄作っていたのが比較的小さめのサイズのものだったせいか、この牡丹の大きさには驚きました。作品としては今迄の中で一番大きい?


山茶花です。この一つの作品に今迄培ってきた琴爪入れ制作の技術が詰まっています。花弁もおしべも紐先もガクも、みんな難しかったです。


どこから見ても綺麗です。

Saturday, April 10, 2010

琴爪入れ 紙風船・春駒

琴爪入れの紹介に戻ります。昨年度は琴爪入れをよく作りました。


「おもちゃシリーズ」です。紙風船と春駒です。おもちゃシリーズは2個しかありません。両者ともかなり小さいです。つるし飾りというよりもつり草飾りですね。


無地と柄物の配置に気を使いました。とても小さいので可愛いです。紐先の玉もかなりの小ささで作っていて指先が痛くなるほど。


春駒も小さかったです。たてがみが難しかったです。のほほんとした顔が気に入っています。内側はちゃんと袋になっています。


チャーミーが乗るとぴったりの大きさ?元気に育てよ!

Friday, April 09, 2010

人形のかつら

久しぶりに縮緬細工以外の話題です。


フローラちゃんの新しいウィッグを作ってみました。昔どこかで読んだ人形のウィッグ制作方法を思い出し思い出ししながら勢いで制作しました。


元の髪の毛の色は金髪で、遊んで何度も洗ったり、犬が髪の毛をむしったりしてボロボロになっていました。人形用の髪の毛のストックがいくつかあるので、その中から一番よく似合ったアーバンという色を選んでみました。


普通かつらはかつらキャップと呼ばれるメッシュのネットに髪の毛を縫い付けていきますが、そのキャップを持ってなかったので手持ちの濃い色のくるぶし丈ストッキング(もちろん未使用・笑)を代用にしました。


天辺の分け目のところとかに苦戦しましたが、ボリュームもほどよく完成。毛先は切らないでそのままにしています。そのうち気がむいたら切りそろえるかも。あと、やっぱりストッキングではなく専用のメッシュキャップを使った方が断然耐久性があっていいです。

Thursday, April 08, 2010

琴爪入れ ふきのとう・つくし

昨日に引続き「春の植物」シリーズです。ふきのとうとつくし。


実はまだ一度も自然のふきのとうを見たことがない私。。。食べたことがあるのかも謎。つくしは小さい頃によく集めてました。


ご覧の通り、とても複雑な構造になってます。パーツが多く、それらを組み立てていくにしたがって、だんだん形になっていくので楽しかったです。こんな面白い袋物って珍しいです。


覚悟はしていましたが、やはり細い!色々反省点もあります。ガクの根元をもっとキュッと引き絞った方がいいだろうとか、ガクは両面接着芯で2枚重ねの裁ち切りですが、細かくても縫って表に返した方が良かったんじゃないかとか。頭の緑の絞り縮緬が気に入っています。

Wednesday, April 07, 2010

琴爪入れ 菜の花・たけのこ

今回は「春の植物」のテーマより、菜の花とたけのこの琴爪入れです。


どちらも美味しいですよね。春の味覚です。


この菜の花のために薄い黄色と薄い緑色の染色をしまして、それがとても良い感じに染まったので嬉しかったです。さすがに花芯は小さくて細かく大変でした。花弁も枚数が多くてちょっと時間がかかりましたが、とても綺麗な仕上がりです。


私が一番最初に染色したのは、何を隠そうこの茶色とピンクの中間色です。古い黄ばんだ縮緬を漂白せずにローズピンクで染めましたら、染めムラは出来るわ、スチームで失敗するわで、ピンクというよりもたけのこ色っぽくなりました。
皮の重なりをくけ縫いするのが難しかったです。