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今日の画像は下げ飾りの琴爪入れ2個目の梅です。
この梅の真ん中のふっくらした部分を見てから「作りたい!」と思っていました。私は梅は白梅が好きなので、作るなら白梅!と決めていました。漂白した縮緬を使い、花弁と真ん中のふっくらした部分を縫い、ガクの所で悩みました。
ガクの部分の緑色の縮緬を持ってなかったのです。この緑色、緑でもあり青にも近いのです。青でもなく緑でもない、とても不思議な中間色です。この緑が白梅に合うのか、かなり悩みました。もっとうぐいす色的な方がいいんじゃないかと思って、自分で布をその色に染めるのを待とうかとも思いましたが、この青緑のガクにして良かったと思います。梅は寒い時期に咲くので、白い花びらと青緑の組み合わせが冬の寒さを連想させて丁度いいのです。
一番苦労したのは「におい」と呼ばれる真ん中の刺繍です。金糸で刺繍したのですが、金糸は普通の糸と違い張りがあり、針の穴からするすると抜けてしまいますし、綺麗に刺繍するのが難しいのです。また金糸にしようか銀糸にしようかでも迷いました。銀糸にすると寒々しさが増すので金糸にして、ちょっと暖かみを出しました。
紐は絹の打ち紐です。頂き物なのですが、緑、茶色、白、金のグラデーションが見事です。また絹の打ち紐は房が綺麗に作れるのでとても好きな素材です。紐の端をほどき、アイロンで綺麗に伸ばすとサラサラな房が出来上がります。
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